成田市の公式マスコットキャラクター 「うなりくん」 。うなぎと飛行機が合体したユニークな見た目で、全国的な知名度を誇ります。
2017年の「ゆるキャラグランプリ」では 全国1位 に輝いた実力派です。
しかし、うなりくんが今の地位を築くまでには、 2009年の市民投票 という激しい戦いがありました。そこで敗れていった「ライバルたち」をご紹介します。

2009年、運命の市民投票
成田市は2009年、公式マスコットキャラクターを決める市民投票を実施しました。
全国から寄せられた多数の応募作品の中から、最終候補に残ったのは4体。市民の投票により、 うなりくん が見事1位に選ばれました。
では、惜しくも選ばれなかった3体のキャラクターを見ていきましょう。
ナリ太

成田市の名物 「栗ようかん」 が大好物の、 犬か猫か分からない謎の生き物 。
いつも栗ようかんを食べながら、おちゃめに成田市をPRするというコンセプトでした。
特徴
- 栗ようかんを常に持ち歩いている
- 犬でも猫でもない不思議な見た目
- おちゃめな性格で親しみやすい
惜しかったポイント
「栗ようかん」という成田の隠れた名物に注目した点は評価されましたが、 「成田といえばうなぎ・空港」というイメージ の前に敗れました。
もし選ばれていたら、栗ようかんの知名度がもっと上がっていたかもしれません。
ナリくん&リタちゃん

男女ペアのキャラクター。成田山新勝寺のシンボル 「大本堂」 を帽子にかたどり、体は飛行機になっています。
さらに、成田の頭文字 「N」の形をしたうなぎ と、 あじさいの髪飾り を付けているという、成田の要素をこれでもかと詰め込んだデザインでした。
特徴
- 大本堂をモチーフにした帽子
- 飛行機の体
- N字型のうなぎ
- あじさいの髪飾り(成田市の花)
- 男女ペア
惜しかったポイント
成田の要素を網羅した「全部盛り」のデザインでしたが、 要素が多すぎて逆にインパクトが分散 してしまったという声も。
また、2体セットという点が、グッズ展開や着ぐるみ製作の面で不利に働いた可能性があります。
ナリタロー

成田の地名の由来には「 雷が多く鳴る(鳴る田) 」という説があります。そこからイメージされた 雷小僧 です。
抱えているのはペット兼相棒の 「テンテン」 。雷と稲妻をモチーフにした、やんちゃな印象のキャラクターでした。
特徴
- 雷小僧のデザイン
- ペット兼相棒の「テンテン」を抱えている
- 成田の地名由来に着目
- やんちゃで元気なイメージ
惜しかったポイント
地名の由来という独自の切り口は面白かったものの、 「雷=成田」という連想が一般に浸透していなかった 点が不利に。
「うなぎ」「飛行機」という分かりやすいシンボルには勝てませんでした。
うなりくん、なぜ勝てたのか

これらのライバルを差し置いて、うなりくんが市民投票で1位に選ばれた理由は何でしょうか。
1. 成田の2大シンボルを融合
うなぎ (成田の名物)と 飛行機 (成田空港)。誰もが「成田といえば」と思い浮かべる2つの要素を、シンプルに組み合わせました。
2. 一目で分かるインパクト
頭がうなぎ、体が飛行機という インパクトのあるビジュアル 。「なんだこれ」と思わせつつ、すぐに覚えてもらえるデザインです。
3. 絶妙な「ゆるさ」
ライバルたちが「かっこいい」「かわいい」を狙う中、うなりくんは 「ゆるい」「脱力系」 という独自路線。これが「ゆるキャラ」という時代の流れにマッチしました。
ライバルたちへのリスペクト
2009年の市民投票で敗れた3体のキャラクターたち。
彼らは公式キャラクターにはなれませんでしたが、それぞれが成田の魅力を表現しようとした存在でした。
- ナリ太 は「栗ようかん」という隠れた名物を
- ナリくん&リタちゃん は成田の要素を余すことなく
- ナリタロー は地名の由来という独自の視点を
もしかしたら、パラレルワールドでは彼らが成田市の顔になっていたかもしれません。
今日もうなりくんは飛ぶ
成田空港の案内所、表参道のお土産屋、市役所のパンフレット——。
今日もうなりくんは、あらゆる場所で成田をPRしています。
2009年の市民投票から始まった彼の物語は、2017年のゆるキャラグランプリ日本一という頂点に達しました。
その背後には、惜しくも選ばれなかったライバルたちの存在があったことを、覚えておいてあげてください。
この記事は2009年の成田市マスコットキャラクター市民投票の情報に基づいています。